こんにちは、なすこです!
「患者さんへの歯みがき、自己流だからしっかりできているか自信がない」「歯みがきに時間をかけていられないほど忙しい」と感じている看護師は多いとおもいます。
今回は、歯みがきに活かせる基本を書いています。
この記事は以下のような人におすすめ
・歯みがきが自己流になっている人
・歯の知識があいまいな人
・忙しくてもケアはしっかりしたい人
歯のことを看護学校で習った記憶がない人もいるのではないでしょうか。
でも口腔ケアは日々の看護で必要なケア。
歯みがきを自己流でやっているなと感じる方も、この記事を読めば根拠をもったみがき方ができるようになります。
あしたから実践できる超簡単な内容になっています。
では、どうぞ!
口腔ケアに自信がないのは、看護学生のときにお口のことをくわしく習っていないので仕方ありません。けれど歯みがきは普段自分でも行っているので、よくわからずともできてしまいます。学ぶ機会もほとんどないでしょう。
ある病院で行われたアンケートでは「十分に口腔ケアを行えていない」と感じている看護師は、全体の3割いたという結果がありました。
このアンケートを行った後、看護師たちに評価指標をつかって口腔ケアを行ってもらいました。すると、どこに気を付けて口腔ケアを行ったらいいのかがわかり、自信につながったそうです。
病棟での口腔ケア技術の向上に向けた取り組み~評価指標を用いた口腔ケアを行って~
b4bae00b2052b5725ea6f895842c2654.pdf (wabyokyo.or.jp)
お口のことを知らないだけで、知ってしまえばケアに自信ができるのです。
お口の専門家である歯科医師と歯科衛生士がお口を管理した患者さんと、看護師が口腔ケアをおこなった患者さんで入院日数が変わることがわかっています。お口の中を専門的にきれいにすると入院日数が減るのです。対象となったすべての診療科で明らかに違いが出ています。
口腔機能の管理による効果 千葉大学医学部附属病院における介入結果
忙しい中がんばっている看護師からすると悲しい結果です。
でも今よりお口のことを知れば、入院日数を減らせる可能性がまだまだあるってことですね。
専門的なお口の管理はできないけれど、あいまいなみがき方から抜け出そう。
お口の中には細菌がいるから、肺炎などの感染症にならないように口腔ケアをしていますね。
歯みがきでは細菌のかたまりである歯垢を取り除くことができます。
歯垢1㎎のなかにはなんと1億個の細菌がいるのです。
便1gでは100万個の菌がいるといわれるので、その差は明らかです。
思っていたよりお口のなかって汚い……。
歯垢を落としきれずに時間がたつと歯石になります。歯石になってしまうと歯の専門家の力が必要です。
それならば歯みがきで歯石になるのを防ぎたいですよね。
ではどこに歯垢がたまりやすいのか、イラストでみてみましょう。
まずは1本の歯がどう生えているか、下の図をみてください。
左側の健康な歯は、歯茎にうまっているような形になっています。だから歯と歯茎の間には食べ物のカスがたまりやすそうです。
右側のイラストは歯周病になった状態。歯と歯茎の間に汚れがたまって歯が傾いていますね。健康な歯に比べて歯茎にキュッとした感じがなくなってしまっています。
つぎは歯全体をみてみましょう。
歯と歯の間には溝ができているのがわかります。ここも汚れがたまりやすいところです。
クッキーをたべると歯のあいだによく残ってしまいますね。
歯の構造を確認したところで、次は磨き方を伝えていきます。
看護学校で習ったであろう歯みがき方法2種類です。歯の構造にあわせて使い分けていきましょう。
歯ブラシをななめ45度にかたむけて、歯と歯ぐきのあいだのカスを取るのに向いているみがきかた
歯ブラシを90度の角度にして、歯と歯のあいだや、歯の表面の汚れを取るのに向いているみがきかた
歯科素材屋さんhttp://www.shika-sozai.com
小刻みに1本1本磨いていくのが、みがき残しを防ぐポイント
バス法もスクラビング法も名前は知っているけれどけど、実際に意識してみがいている人は少ないかもしれません。
最近では歯やお口の健康を保つことが、全身の健康につながることがわかってきました。
今はお口の大事さが広まってきたばかりなので、口腔ケアの優先順位を上げることは難しいかもしれません。
まずは歯の構造を意識してみがくをぜひ実践してもらいたいです。
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